私のストーカー被害
私がストーカー被害を受けてから解決(おさまるまで)のまとめです。
「ストーカートラブルではこういったケースもある」という参考のひとつにお読み頂ければと思います。
ストーカートラブルの解決法はケースバイケースだと思います。
「これが正しい」ということではありませんので、1つのケースとしてお読みください。
ストーカー被害のはじまり
当時、私はひとり暮らしをしていました。
ある日、アパートの郵便受けにかわいいキーホルダーが入っていました。
同封の手紙などはなかった為、友人の誰かが立ち寄り、置いていったのだろうと思いました。
でも、その後、確認しても相手は不明。
「もしかして、アパートの前の住人宛て?」と考え、郵便受けに苗字と共に父の名前を入れることにしました。
キーホルダーは『お間違えではないですか』とメモを貼り、郵便受けの下にフックでつるしておきました。
でも、 キーホルダーはそのままで、「お菓子」「女性向け小物」「お守り」などが、頻繁に郵便受けに入れられるようになりました。
小物のイニシャルは私と同じでしたので、私宛だとは思えましたが、相手がまったくわからず。
お菓子は食べずに捨てる、小物やお守りはとりあえず保管していました。
職場の昼ご飯中に、で「これって、誰かの悪戯かな」と話したところ、「ストーカーじゃない?」と同僚に言われました。
私は容姿が地味で目立たないので、「ストーカー被害」という考えが指摘されるまでまったくありませんでした。
指摘されてからも、わざわざ『私』にストーカーはないだろうという思いがありました。
それからも続いた為、受取拒否として郵便受けに全部そのままにしておくのはどうだろうかと考え、実行してみました。
でも、これが逆効果だったようで、数日後から、窓に生卵が投げつけられたり、グラビアのヌードページが貼り付けられたりするようになりました。
警察でストーカーに関する相談
一週間以上続いた為、交番で相談したら、丁寧に相談にのってくださいました。
内容としてストーカー行為であると言われ、まずは注意して様子を見るということで安全と対応に関する注意を受けました。
警察で注意されたのは下記のことです。
- 戸締まりをきちんとすること
- 部屋に一人でいるときはドアチェーンをかけておくこと
- 一人で移動するときには十分注意すること
- 防犯ベルを持つこと
- 郵便受けから手紙やダイレクトメールが抜かれている可能性はないか、思い当たることがあれば局留めか郵便受けを鍵付きにする
- プレゼントは警察へ落とし物として相談もできる、盗聴器などが入っている場合もあるので、ぬいぐるみ等は特に注意すること、食べ物は絶対食べないこと
- 異性だけではなく同性のストーカーもあるので、同性だからといって安心しないこと
- 相手が押しかけてきた、見知らぬ人が来たときはドアを開けずに警察に連絡
「あなたのイニシャル、住所、小物の好みを知っているなどから、相手が知り合いの可能性も高いので、交友にも気をつけておく方がいいかもしれない」と言われれました。
「私はこんなに地味なのにストーカーにあうのでしょうか?」と尋ねたところ、「むしろ大人しそう、真面目そうに見える人の方がターゲットになりやすいことがあります」とのお話に驚きました。
その後、警察の方で時々巡回をしてくださり、声をかけて頂くことも何度かありました。
しかし、朝起きると窓に生卵がついている日が続き、猫やカラスがきてしまったり……
ご近所さんから「野良猫を飼わないで」と言われたこともありました(説明すると同情されました)
いろいろと悩んだのですが、相手がわからないのでこれ以上の対応もできず、引っ越すことにしました。
引っ越し先は会社の都合上、近距離でした。
実家と職場の事務さんと親しい人数人、友人、大家さんに説明をし、引っ越し先の口止めをお願いしました。
引っ越し後も 嫌がらせが続く
しばらくは何事もありませんでした。
「これで終わった」と思ったのですが、今度は頻繁に無言電話がくるようになりました。
(仕事と実家からのFAXの為、固定電話をひいていました)
変更した電話番号は信頼できる人にしか教えていません。
これで「職場か友人から引っ越し先がもれたのでは?」と疑うことになってしまいました。
留守録に切り替えたものの、一晩10本以上の留守電が入る状態で、流石に気持ちが悪いです。
留守録いっぱいに私の好きなシンガーさんの曲が入っていたり、男性の笑い声が入っていたこともありました。
留守録を止めたいところですが、当時は祖父の容体が悪く、いつ危篤になるかわからない状態の為、それもできませんでした。
その後、窓に牛乳をかけられたり(警察官は「(二階で)届かないので水鉄砲等を使ったのでは?」というお話でした)、自転車がパンクしていたり、白い液体がかけられるなどから、居場所を知られていると思えました。
警察にもう一度相談したところ、担当の方が変わり、「ストーカーに本当に思い当たる人はいませんか? 別れた恋人とかは?」とくり返し聞かれてしまい、相談しづらくなりました。
気にしないようにしてひたすら我慢していたところ、不眠と胃潰瘍になりました。
10キロ近く痩せてしまい、お医者さんから、「実家に帰るか、寮のある職場に変わってはどうだろう」とすすめられました。
二度目の引っ越しと転職
ストーカー、もしくはストーカーに情報がもれたとすれば、「実家」「職場」「友人」しか思い当たりません。
- 実家は祖父の容体がぎりぎりで、私の住所を忘れ、電話で聞いてくるレベル、父母がストーカーする意味もない
- 職場はある程度人数が多く、業務で顔をあわせても、どんな人なのかを把握していない人も多い、もしやがあるかもしれない
- 友人は恋人のいる人がほとんど、友人達の性格も知っているのでストーカー化はないと思われる
(この数年後に友人がストーカー化した為、私のこの考えは甘いようです)
このことから、職場の人から情報がもれている可能性が高いと考え、ある程度距離があるところへ引っ越し、転職をしました。
迷惑をかける上に申し訳ないと思いましたが、会社の方には引っ越し先、電話等は教えず、退社後に必要な連絡は実家にしてもらうことにしました。
仲の良い同僚もいたので残念でしたが、誰を信じていいのかわからない状態なのでこの方法をとりました。
幸い、それ以後の接触はありません。
物理的に距離をおけたこと、情報がもれなかったこと、それで興味が断たたれたことで終わったのだと思います。
最後まで相手がわからなかったのと、最初のストーカーと引っ越し後のストーカーが同じだったのかは確認できませんでした。
このストーカートラブルで困ったこと
このストーカートラブルでは、ストーカー自体への恐怖はもちろんですが、その他にも困ったことがありました。
- 実害が少ない為、放置することをすすめられる
つきまといや押しかけ、暴言がないせいか、母と会社の先輩から「もらえるものはもらっておけばいい、窓は割られていないのだから洗えばいい。ただの悪戯だろうから気にするな」と言われました。悩んでいたのでへこみました。 - 相手に手紙を出して会ってみるべきと言われる
一度目のストーカートラブルのときに、「そこまで思ってもらえるのは幸せではないか。今時、声をかけないでプレゼントなんて奥ゆかしいじゃないか、相手に手紙を出して会ってみるべきだ」とくり返しすすめてきた方がいました。その後のストーカートラブルの悪化で謝罪されましたが。 - 恋愛のもつれや対人関係を疑われる
「ひどくふった人とかいない?」「ストーカーに本当に思い当たる人はいませんか?」と聞かれることがありました。
「気がつかないうちに人を傷つけていたかもしれないよ。よく考えてみて」には、思い当たることがなくてもかなり悩みました。 - 転職
新人でやっと希望の仕事についたところだったので、結構こたえました。 - 二度の引っ越しでの金銭的損害
当時の貯金を使い切りました。元に戻すまで数年かかりました。 - 体調不良
忙しかったり、精神的にしんどいことがあると、まだ不眠と胃潰瘍が時々戻ってきます。 - 人間不信
ストーカーが知っている人なのか、情報はどうしてもれるのか、誰が信じられるのかがわからず、人間不信になりました。いまだに電話の留守録確認で緊張します。
ストーカートラブルや嫌がらせについてはどうしても悩みますし、長く悪影響を受けることも多いです。
一人で解決しようとするのではなく、警察や家族、友人に相談する、できる対応を順次とるなどで、少しでも早く解決できることを願っています。